介護福祉士は主に特別養護高齢者ホーム、高齢者保健施設、障害者施設などで介護員として働いています。寮母(父)長や主任になって管理業務をする介護福祉士もいますが、介護職の仕事は主にチーム医療として活動することが多いのです。
チーム医療とは、1人の要介護者を他の各分野の専門家と一緒になって、援助方針を共有しながら医療を進めるものです。そのため、施設には介護職以外にも様々な職種の人たちが働いています。施設によって各専門化の配置基準は異なりますが、医師、看護職、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ホームヘルパー、そして栄養士や管理栄養士、調理師なども一緒に働くことになります。
それぞれが目的は同じであっても、専門の知識と経験が異なりますので、お互いの見識を総合して目標を達成しようとするものです。チーム医療の統括責任者は医師で、医師は介護職や作業療法士の意見を聞きながら、医療の指導を行います。意見が異なる場合もありますので、お互いの意見を尊重した協調性が求められます。
施設は、配属部署やフロア別に組織がつくられるため、業務を分担することになります。24時間看護やサポートを必要とする介護施設などでは、起床時のケアは朝出勤している職員、就寝時のケアは夜出勤している職員が行うというように、365日24時間介護を行うチームワークが不可欠です。チーム医療が普及する前から介護業務を行ってきたホームヘルパーなども、主任ヘルパーが5人から10人程度のチームを持って業務を分担をしているのです。